断じて行えば鬼神も之を避く

断固たる決意をもって行動すれば、鬼神でさえその勢いに押されて、道をよけるという意味。
秦の始皇帝の死後、悪臣の趙高が太子の胡亥をそそのかして、公子の扶蘇を殺して帝位に就くことを強要したときの言葉。『史記・李斯伝』に「狐疑猶予すれば後に必ず悔い有り。断じて敢行すれば、鬼神も之を避け、後に成功あり。(疑いためらってぐずぐずしていると、必ず後悔する。決断して行えば鬼神もそれを避けて、事は成功する。)」という記述がある。

 明日、21日の首相指名選挙で高市総理大臣が選出されることになるだろう。

 大阪市に住む私が、考えることです。2008年に橋下徹氏が大阪府知事に就任し、さらに2011年の府知事と大阪市長のダブル選挙の後、橋下徹氏が大阪市長になり府と市が連携して改革に取り組んできました。それまでは、自民党政権で大阪府と大阪市が労組や地域のボスの言いなりになったり、張り合って不用なハコモノ施設に過大な投資を続けたり、不適切な財務処理を行っていてこれらが複合的に絡み合い、夕張市の様に財政再建団体に転落しかけていました。このために、大阪維新の会は特に人員数の見直しに、府は財政再建に注力しました。さらに、これまで誰も手を出しかねていたいわゆる“えせ同和”の問題、第三セクターの不良債権処理などにも取り組んでくれました。

 改革の基本線はシンプルでした。府と市はまず自らの行政改革として議員数の削減を断行しました。一方で当初から「削るだけではなくて投資が必要」と考えていましたから、改革でひねり出した資金と人員を使い、遅れていたインフラ整備に着手してくれました。

 今回も維新は「議員定数削減」などの “身を切る改革” を連立の絶対条件とし、それが実現できなければ政治改革は不可能だと主張しています。日本維新の会が掲げる「身を切る改革」は、単なる財政削減ではなく、政治家自身が既得権にメスを入れることで政治への信頼を回復する象徴的な行為と位置づけられています。

  何も仕事をしていなかった衆議院・参議院の代議士は戦々恐々として反論しています。また後付けで威張っている評論家は、「時間的に無理」「他党との協議が必要」で維新が提示した12項目などできないと足を引っ張ることにまず力を注いでいます。

 今回のの連立対応は、高市総裁が自民党内の抵抗を覚悟した上での、断じて行えば鬼神も之を避く決断であり、従来の自民党にはなかった動きです。なぜこの決断が本気と言えるのかと言うと自民党が嫌がる体質変革に直結するテーマだからです。

 1. 議員定数削減は、選挙制度や党内権力構造に直結するため、最も抵抗が強い分野であり、それを受け入れるということは、単なる連立のための妥協ではなく、自民党を変える覚悟の表われと見られます。

 2. 次に高市総裁自身の政治的リスクがあっても受け入れようという姿勢です。まず考えられるのは、総裁として党内の反発を受ける可能性は非常に高く、今後の政権運営に支障をきたすリスクがあります。   それでも改革を優先する姿勢は、維新側からも日本を良くしようと「本気でぶつかっている」と評価されているものです。
 
 バブル崩壊の1991年以後、34年が経ちます。 その間、単なる政策の遅れではなく、「決断しないことが政治の安定」として、いたずらに口先だけ良いことを言って、のらりくらりとしてきた官僚主導と族議員の抵抗に なたを振るってもらいたいものです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です